Jリーグ公式より2007年のスタジアム観戦者への質問調査が掲載されていた。面白かったので紹介したい。
調査項目は多岐に渡るので、ご興味のある方は詳しくは実際に資料を読まれることをお勧めする。ここではいくつかの項目のみを紹介したい。
[平均年齢・年齢分布]
Jリーグ平均は、
18才以下 : 6.3%
19-22才 : 7.1%
23-29才 : 15.9%
30-39才 : 33.0%
40-49才 : 23.6%
50才以上 : 14.2%
東京は相対的には50才以上が少なく(6.4%)、20代が多いが(22.0%)、ほぼ平均に近い。
清水、磐田、新潟、大分が50代が多いのが興味深い(20-27%)。これはサッカーというより地域の過疎化の影響か。。。
ガンバの年齢層が平均より若いのが面白い。何故だろう?
[性別]
Jリーグ平均は、男性59.5%、女性40.5%。東京は男性60.9%、女性39.1%で平均に近い。面白いのは女性の比率の高いチームで、鹿島47.8%、浦和46.0%、横浜FM49.5%と、J1上位の常連チームは女性比率が高いということがわかる。過去・現在の日本代表レギュラー組の存在や、クラブの継続的メディアへの露出等の影響が大きいと思われる。強いチームは女性比率が高いということはデータに出ているので、女性比率を上げることは東京の今後の改善目標の一つと言えるであろう。
[平均観戦頻度]
シーズンに何度ゲームに足を運んだかである。
一位は浦和レッズで17.0回。FC東京はJ1内で二位の15.1回、すばらしい。西日本のチームは大分を除いては総じて数値が低い(広島8.1回、名古屋9.1回)。
[同伴者・同伴者数]
同伴者は同伴者の関係をひとり(同伴者なし)or友人or家族orその他に分類したもの、同伴者数は同伴者の数を分類したものである。
東京の同伴者は、
ひとり:11.2%
友人:44.4%
家族:49.0%
同伴者数は、
一人:14.6%
二人:46.4%
三人:14.9%
四人:10.0%
五人以上:14.0%
(平均同伴者数は2.9人)
で、同伴者・同伴者数ともリーグ平均とほぼ同じである。
他チームもほぼ同じような分布傾向なのであるが、1チームだけ極めて異なる傾向を示すチームがある。浦和レッズである。
浦和の同伴者は、
ひとり:2.0%
友人:68.3%
家族:40.8%
と、ひとり観戦の比率が低く、友人との観戦の比率が高い。
同伴者数は、
一人:5.6%
二人:24.7%
三人:15.5%
四人:13.4%
五人以上:40.8%
(平均同伴者数6.2人)
と、何と五人以上の比率が最も高い。試合に一緒に行っている人が、他チームと比較して非常に多いのである。
つまり、浦和はサポーターが多人数グループとして存在し、観戦することが多いということと考えてよいと思う。このような傾向は、絶対数は少ないものの古くからの熱狂的なサポーターが多そうな他のチームにもみられてもよさそうな気がするが、鹿島や磐田にはこのような傾向をみることはできない。次に続くのは甲府や新潟になるが、数値は浦和から20%近く離れている。
サポーターグループのような組織的お客さんの集団群をもつことが、浦和の突出した集客能力を支えていると考えることができる。
[平均アクセス時間]
各チームのホームスタジアムへのアクセス時間である。首都圏・関西圏では電車での、地方では自動車でのアクセスが主となると思われるが、40~60分と大きな違いはみられない。
1チームだけ特徴的なのは鹿島アントラーズで、何と平均アクセス時間109分。遠い!
鹿島アントラーズは、回答者の居住地域が、チーム活動地域外である場合がなんと49.7%であることも数字を裏付けている。逆に言えば、本来は人口の少ないフランチャイズ地域である鹿島が、かなりがんばっていると言えると思う。
[チケット入手方法]
どのようなルートで招待券を入手したかである。東京はシーズンチケットの割合が相対的に高い(一番割合が高いのは浦和レッズであるが、浦和ともシーズンチケットの割合は数値上大きな違いはみられない)。
浦和レッズの招待券(つまりタダ券)の数値はズバリ0.0%、さすがである。集客人数の大きい新潟は、かなり招待券をまいているということを聞いていたが、実際数値上もかなり高い(30.7%)。意外だったのは、川崎や横浜FMといったチームもかなり高い招待券率であることである(それぞれ28.4%, 25.3%)。
東京は8.9%で数値上は低いグループに入る。チャートをみると、単純な集客数だけなく、その内容も含めてみることが大切であることがわかる。
[観戦の動機やきっかけ]
観戦の動機やきっかけについて尋ねたものである。
ここでも興味深い回答がでている。やはり浦和なのであるが、、、括弧内の事由に関しての回答比率の順位である。
「好きなクラブの応援に」1位:浦和、14位:東京
「レジャーとして」1位:仙台、4位:東京、31位:浦和(J1/J2併せて最も低い)
「スケジュールの都合で」31位:浦和
「対戦相手が魅力的だったので」14位:東京、31位:浦和
「チケットをもらったから」31位:浦和
つまり浦和の試合に来る人たちは、サッカーの試合に、ひとつのレジャーとして来ているとか、
向こうのチームにいる格好いい選手をみてみたいとか、そういう理由で来ているのではないわけである。チームをサポートしにきている、一緒に戦いに来ているのである。変な言い方であるが、「遊びではない」のである。
まとめ
全体的に数値をみてみるとFC東京は、地方都市型でも、ややミーハーな選手のファンに支えられているチームでもなく、相対的にはサッカー通の人々に支えられるチームカラーであることがわかる。横浜FMやガンバ、川崎といったチームと比較しても悪くないデータに思われる。
ただ、浦和レッズはここでもすさまじい。組織だってというか、約束ごとの多い応援をしないのは東京のよいところでもあるが、組織を背景としたパワーはすごいな、と思った。サポーターには11人の縛りがないからね。。。組織がある方が絶対的に優位性がある(一人の天才的サポーターがいるから、よいサポートとかそういうのは原理的にないので(笑))。
さらに厳密に言えば、浦和の他クラブと比較した優位性の源は、データをみるに「友達が多い」こと、すなわちサポーター同士の繋がりが多いことのようだ。
そのような繋がりをつくるため、コミュニケーションを誘発するような仕掛けを、クラブなりサポーターグループが仕掛けていくことが効果があるのではと思う。サポーター同士の合コンとかかなあ(笑)。

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